
見せる工場として今5月に本格稼働。
ワコールのモノ作り力の技術・技能を伝承する中心工場。
最高級ブランド「WACOAL DIA」も生産。
量産部門を1階に集約し、資材の受け入れから裁断・縫製・検査・包装・出荷とスムーズな生産の流れを実現。

大阪からJRサンダーバードに乗り約2時間余りであわら温泉駅に到着、そこから車で約20分のところに北陸ワコールがあります。記念すべき『工場探検』の第1回目に北陸ワコールを選んだ理由は、新工場を竣工したばかりで、この5月から本格稼働したピッカピカの工場だからです。世界的に見ても、その最新性はトップレベルにあり、現在下着の縫製工場として最も進んだ工場と言えそうです。また、取引先や地元の学校などの人たちにわかりやすく見学してもらえるよう「見学ライン」を作ったことも大きな特徴になっています。

まず[外観デザイン]は、写真のように清潔感のある白を基調とした建物になっています。東側の外壁に化粧リブを設置し、シャープな妻壁の連続性を強調し、全体としての統一感を演出しています。北陸ワコールを訪問して最初に驚かされるのは、エレベータで2階に上がったところに事務所があることです。これは、量産部門を1階に集約し、資材の受け入れから裁断・縫製・検査・包装・出荷とスムーズな生産の流れを実現させたからです。また、大空間が必要な裁断・縫製ではロングスパンを採用。見せる工場として、来客用エントランスホールをはじめ技術室・試作・最高級ブランドDIAで透過性のある見学動線を実現しました。さらに、生産品質を保つために必要な温湿度が確保できる空調(湿度65%以上)、設備と作業環境に最適な照明設備(裁断・縫製は800ルクス、検査は1000ルクス)も接しています。
[環境への配慮]も欠かしていません。省エネのため2重折板屋根・複層ガラス窓を採用しているのをはじめ、LED照明(使用電力約45%削減)を随所に採用、ソーラー外灯を採用しています。
[バリアフリーへの配慮]も行っています。従業員エントランス付近には身障者用駐車場とスロープを設置、各階には多目的トイレを設置しています。場内は段差をなくし、主要な扉は自動ドアになっています。
このように、北陸ワコールは生産効率アップを主眼としながらも、いろいろな面で配慮が行き届いた次世代の縫製工場と言えそうです。
従業員数は約220名、全員が自動車通勤をしているので、駐車場スペースは230台あります。現在生産しているアイテムはランジェリーですが、7月下旬からブラジャーの生産も開始します。ブランドは、最高級ブランドの「WACOAL DIA」をはじめ、「トレフル」「サルート」「ラゼ」「グラッピー」など皆さんおなじみのブランドがこの工場から生み出されています。
北陸ワコール縫製株式会社の矢野秀幸社長は、「北陸ワコールは日本製にこだわるWACOAL DIAやトレフルなどの最高級コーディネイト商品を生産し、ワコールのモノ作り力を発信しています。見せる工場として機能し、ワコールブランドのロイヤリティ向上に貢献しています。今後は、下着の生産技術・技能の開発、そしてそれらを伝承する中心工場としてレベルアップを図っていきたいと考えています」と、さらなる進化を目指そうとしています。

皆さんはすべて機械化されているとお考えでしょう。実は、下着のものづくりにはほとんど人の手がかかっています。数ミリのズレも許さないという品質のこだわり。それがワコールのベースになっています。そのあたりを是非ご覧下さい。